ガッツポーズはいつから使われた言葉なのでしょうか。語源や由来、ガッツ石松との関係、ガッツポーズ以前の呼び方、海外での表現までわかりやすく解説します。
はじめに
スポーツ選手が勝利した瞬間や、試験に合格したとき、仕事で成果を出したときなど、思わず拳を握って喜びを表現する「ガッツポーズ」。
今では誰もが当たり前のように使う言葉ですが、「ガッツポーズはいつから使われ始めたの?」「ガッツ石松さんが作った言葉なの?」と気になったことはありませんか?
実はガッツポーズという言葉には意外な歴史があります。
ガッツ石松さんが広めたことは事実ですが、言葉そのものはそれ以前から存在していたことが分かっています。
また、ガッツポーズという名称が誕生する前は、どのように表現されていたのかも興味深いところです。
そこで今回は、ガッツポーズはいつから使われたのか、語源や由来、昔の呼び方、海外での表現などについて詳しく調べました。
ガッツポーズはいつから使われた?
ガッツポーズが全国的に知られるようになったのは1974年です。
1974年4月11日、プロボクサーのガッツ石松さんがWBC世界ライト級タイトルマッチで王者ロドルフォ・ゴンサレスを8回KOで破り、日本人で初めてライト級の世界王座を奪取しました。
当時のガッツ石松さんはWBCランキング7位の挑戦者で、世界王者だったゴンサレス有利という見方が大半でした。
しかし下馬評を覆す劇的なKO勝利を収め、日本ボクシング界の歴史に残る快挙となります。
試合後、ガッツ石松さんはコーナーのロープに飛び乗り、観客に向かって両拳を突き上げて雄たけびを上げました。
その姿を翌日のスポーツ新聞が「ガッツポーズ」と表現したことで、この言葉が一気に全国へ広まったのです。
現在では当たり前のように使われていますが、そのきっかけは一人のボクサーによる歴史的勝利でした。

全国に広まったきっかけは1974年の歴史的な世界戦だったんですね!
実は「ガッツポーズ」という言葉そのものは、ガッツ石松さんの世界戦より前から存在していました。
有力な説として知られているのが、学研のボウリング専門誌『週刊ガッツボウル』です。
1972年12月14日号では、プロボウラーたちのストライク後のさまざまなポーズが紹介され、「自分だけのガッツポーズをつくろう」という企画が掲載されていました。
つまり、ガッツ石松さんが世界王座を獲得する約1年半前には、すでに「ガッツポーズ」という言葉が使われていたことになります。
ただし当時はボウリングファンの間で知られていた程度で、一般社会にはほとんど浸透していませんでした。
そこへ1974年の世界戦が重なり、一気に全国区の言葉になったと考えられています。
そのため、言葉の起源はボウリング界、全国に広めたのはガッツ石松さんという見方が有力です。



語源と普及のきっかけは別だったんですね!
ガッツポーズ以前は何と呼ばれていた?
では、ガッツポーズという言葉が誕生する前は、同じような動作を何と呼んでいたのでしょうか。
実は現在のような専用の呼び名は確認されていません。
新聞や雑誌などでは、
・喜びのポーズ
・歓喜のポーズ
・勝利のポーズ
・拳を突き上げて喜ぶ
・両手を上げて歓声に応える
といった説明的な表現が使われていました。
今なら「ガッツポーズを見せた」の一言で済みますが、当時は動作をそのまま文章で説明するしかなかったのです。
つまり、ガッツポーズ以前には統一された名称は存在せず、「勝利や成功を喜ぶ動作」として扱われていました。
専用の言葉が生まれたことで、多くの人が同じイメージを共有できるようになったとも言えそうです。



昔は専用名称がなく、その都度説明していたんですね!
なぜガッツポーズという言葉が定着したの?
ガッツポーズが長年使われ続けている理由の一つは、その分かりやすさにあります。
「勝利のポーズ」や「歓喜のポーズ」よりも短く、インパクトがあります。
さらに「ガッツ」という言葉には、
・根性
・闘志
・気合
・諦めない心
といった前向きなイメージがあります。
そのためスポーツだけでなく、受験や仕事、趣味など幅広い場面で使われるようになりました。
例えば、
「試験に合格してガッツポーズ」
「契約成立でガッツポーズ」
「優勝が決まってガッツポーズ」
など、日常会話でも自然に使われています。
スポーツ用語として誕生した言葉が、ここまで生活に浸透した例は意外と少ないかもしれません。



スポーツ用語から日常語へ発展した珍しい言葉ですね!
海外ではガッツポーズを何と呼ぶ?
実はガッツポーズは和製英語です。
海外で「guts pose」と言っても、ほとんど意味は伝わりません。
英語圏で最も近い表現は、
「fist pump(フィストパンプ)」
です。
これは拳を握って突き上げたり、引き寄せたりする動作を指します。
また、
「victory pose(勝利のポーズ)」
「raise one’s fist in victory(勝利の拳を掲げる)」
などの表現も使われています。
日本では一つの単語として定着していますが、海外では動作そのものを説明する表現が一般的です。
こうした違いを見ると、ガッツポーズが日本独自の文化として発展してきたことがよく分かります。



海外では『フィストパンプ』が一番近い表現なんですね!
ガッツポーズはこれからも残り続ける?
ガッツポーズという言葉が広まってから50年以上が経過しました。
それでもスポーツ中継やニュース、SNSなどで日常的に使われています。
若い世代の中には、ガッツ石松さんとの関係を知らずに使っている人も少なくありません。
それでも意味が伝わるということは、すでに一つの日本語として定着している証拠とも言えます。
今後もスポーツの勝利シーンだけでなく、人生のさまざまな成功体験を表す言葉として使われ続ける可能性は高そうです。
語源を知らなくても通じるほど、日本語に根付いた言葉になったのかもしれません。



半世紀以上たっても使われる言葉ってすごいですね!
まとめ
ガッツポーズが全国に広まったのは1974年4月11日、ガッツ石松さんが日本人で初めてライト級の世界王座を獲得した際の喜びの姿を、スポーツ新聞が「ガッツポーズ」と報じたことがきっかけでした。
しかし言葉そのものは、それ以前の1972年に学研のボウリング専門誌『週刊ガッツボウル』で使われていたことが確認されています。
また、ガッツポーズという名称が誕生する前には専用の呼び名はなく、「喜びのポーズ」「歓喜のポーズ」「勝利のポーズ」などと表現されていました。
現在ではスポーツだけでなく、仕事や勉強、趣味などさまざまな成功体験を表す言葉として定着しています。



何気なく使っているガッツポーズですが、その背景にはボウリング界とボクシング界が関わる興味深い歴史が隠されていたのですね。








