アクサレディス最終日で話題となった申ジェの救済はルール違反なのか?18番ホールでの左打ち前提のニアレストポイント設定と、その後の右打ちプレーの真相を分かりやすく解説。競技委員の判断やルール上の扱い、なぜ物議になったのかまで徹底整理します。
事件の概要とシーンの全体像
アクサレディスゴルフトーナメント最終日、18番ホールで起きた申ジェ選手の第3打の判断が大きな注目を集めました。
焦点となったのは、急斜面ラフからのプレーと、その後に選択された救済処置です。
ボールはグリーン手前の傾斜の強いラフにあり、通常の右打ちで構えようとすると体勢が崩れ、アドレス自体が難しい状態でした。
無理にスイングすればミスやケガのリスクもあるため、非常に難しい局面だったといえます。
そこで申ジェ選手は、より安定した体勢を取るために左打ちでのプレーを検討します。
しかし左打ちで構えた場合、スタンスがカート道にかかるという状況が生まれました。
このため「動かせない障害物による妨げ」として競技委員に確認し、無罰救済を受けたのが今回の一連の流れです。

この場面、技術だけじゃなくて判断力が問われる“プロの勝負どころ”
でした。
斜面ラフとカート道の関係
ボールが止まっていたのは、かなり傾斜のきついラフでした。
右打ちで構えようとするとバランスが崩れやすく、通常のスイングが難しい状態だったと報じられています。
一方で左打ちで構えた場合は体勢が安定し、スイングは現実的になります。
ただしその際、足元がカート道にかかるため、スタンスに影響が出ます。
カート道はゴルフルール上「動かせない障害物」に該当し、スタンスやスイングに物理的な影響がある場合は無罰で救済を受けることができます。
つまり今回のケースは、
右打ちでは困難
左打ちなら可能だが障害物に干渉
という特殊な状況だったといえます。



安全に打てる方法を選んだ結果、ルールの問題が出てくるのがゴルフの難しいところ。
無罰救済の基本ルール
ここで重要になるのが「無罰救済」の考え方です。
動かせない障害物がスタンスやスイングに影響を与える場合、プレーヤーはペナルティなしでボールを移動できます。
ただし、その際は必ず「ニアレストポイント」を基準にする必要があります。
ニアレストポイントとは、
障害物がなかったと仮定した場合に
通常のプレーができる最も近い地点
のことです。
重要なのは、「打ちやすい場所」ではなく「本来のプレーが可能な場所」である点です。



楽になる場所じゃなくて“元の状態に戻す”っていう考え方なんだよね。
左打ち前提でのニアレストポイント設定
今回の最大のポイントは、「左打ちを前提にニアレストポイントを決めた」点です。
申ジェ選手は、右打ちではアドレスが困難と判断し、左打ちでのプレーを想定しました。
その結果、左打ちのスタンスがカート道にかかるため、救済の対象となります。
競技委員との協議の結果、
左打ちでのアドレスを前提に
カート道の影響を受けない最も近い地点
がニアレストポイントとして認められました。
さらにその地点から1クラブレングス以内、かつピンに近づかない範囲でドロップが行われています。



どの打ち方を基準にするかで、救済の位置が変わるのがこのルールのポイントですね。
競技委員の判断とグレーゾーン
この場面では競技委員が約10分間にわたり状況を確認し、慎重に判断が行われました。
申ジェ選手も最終ホールという状況を踏まえ、自身の判断だけでなく正式な確認を求めています。
この対応からも、ルールに対して慎重な姿勢だったことが分かります。
ゴルフの規則では、「実際に選択する意思のある打ち方」を基準に判断が行われます。
そのため、左打ちが現実的な選択と認められれば、それを前提とした救済はルール上問題ありません。
ただし、この判断はケースごとに異なるため、解釈の余地が残る部分でもあります。



ルールは明確だけど、“どこまでOKか”は毎回議論になりやすいポイント
救済後のプレーと違和感の理由
救済が認められた後、申ジェ選手は新たな位置から第3打を放ち、グリーンオンを成功させました。
この場面では、左打ちを前提にニアレストポイントが決められた一方で、実際のショットでは右打ちでプレーしています。
この切り替えはルール上認められており、違反には当たりません。
また報道でも、「左打ちで救済地点を決めた後、その場では右打ちで構えるのが自然」といった整理がされています。
ただし観戦者から見ると、プレーの流れとしてやや特殊に映るため、見た目や印象として違和感を覚えた人もいたようです。
状況によっては、有利に見えるように感じられた可能性もありますが、あくまでルールの範囲内でのプレーです。



ルール的には問題なし。でも“見た目の印象”で意見が分かれるシーン
だった。
結論:ルール違反なのか
結論として、このプレーはルール違反ではありません。
カート道は動かせない障害物に該当し、
スタンスへの影響も認められ、
競技委員の判断のもとで正式に救済が行われています。
また、救済後に右打ちでプレーすることもルール上許容されています。
そのため、処置はすべて規則の範囲内であり、違反には該当しません。
ただし今回のプレーは、ルール上問題がない一方で、見方によって印象が分かれる場面となったのも事実です。



完全にルール内。でも“どう感じるか”は人それぞれっていうシーンですね
まとめと見方のポイント
今回の18番ホールの一幕は、ゴルフという競技の特徴を象徴する場面でした。
ゴルフは自己申告を基本とするスポーツであり、ルールの解釈や判断がプレーヤーに委ねられる場面が多くあります。
そのため、今回のようにルール上は問題なくても、見方によって評価が分かれるケースが生まれやすいのです。
申ジェ選手の判断は、ルールに基づいた冷静な対応であり、プロとして適切な選択だったといえます。
一方で、見た目やスポーツマンシップの観点からは議論の余地が残るプレーでもありました。
今後はこうしたケースを踏まえ、「どの打ち方を前提とするか」といった判断基準がより整理されていく可能性もあります。



ゴルフって本当に奥深いよね。ルールを知るほど“ギリギリの判断”が見えてくるスポーツだと思う。








