スキージャンプの「to beat」ラインは選手にも見えている?テレビの緑ラインの正体やレーザー技術の仕組み、選手が目標距離をどう把握しているのかをわかりやすく解説。次の中継がもっと面白くなる真相まとめ。
はじめに
スキージャンプ中継を見ていると、着地点付近にスーッと現れる黄緑色のライン。「TO BEAT 130.5m」なんて表示と一緒に出てきますよね。
あれを見るたびに思いませんか?
「選手本人もあの線、見えてるの?」
テレビ用のCG?
プロジェクションマッピング?
まさかVRゴーグル…?
今回は、そんな素朴な疑問を徹底リサーチ。FIS(国際スキー連盟)の公開情報や大会資料、放送技術の解説をもとに、「to beatライン」の仕組みと選手の見え方をわかりやすくまとめました。
知ってから観ると、ジャンプ中継の面白さが一段階アップしますよ。

あの緑線って本当に見えてるの?ずっと気になってた!
to beatラインって何?まずは基本をおさらい
「TO BEAT」とは英語で“打ち負かすために”。
つまり、
今の暫定トップを超えるために必要な距離
を示す目安ラインです。
たとえば
「TO BEAT 128.5m」と表示されれば、
128.5m以上飛べば逆転可能という意味になります。
ただし、単純な距離だけではありません。
- 飛距離
- 飛型点
- 風の影響(ウィンドファクター)
- ゲート補正(ゲートファクター)
これらをすべて含めた総合得点で逆転ラインが算出されます。
K点(ヒルサイズ)とは違い、to beatラインはリアルタイムで動くのが特徴。首位が変わるたびに位置が変わるので、見ている側の緊張感も一気に高まります。



to beatは“今のトップ超え目安”!しかもリアルタイム更新なんだ!
テレビで見える黄緑ラインの正体
まず大前提として――
テレビで見える黄緑ラインはCG(バーチャルグラフィックス)です。
放送用の映像にリアルタイムで合成されています。
いわば“スキージャンプ版ファーストダウンライン(アメフト)”のようなもの。
では、現地会場ではどうなっているのでしょう?
実は大会によって異なる
近年のワールドカップや五輪では、
- 放送用CGのみの大会
- レーザー投影を併用する大会
の両方が存在しています。
レーザー方式の場合、雪面に細い光のラインを投影し、選手や観客にも視認できるようにする技術が使われています。
使用されるのは高出力グリーンレーザー(およそ520nm帯)。
人間の目が最も敏感に反応する波長で、雪面でもはっきり見えるのが特徴です。
ただし、すべての大会で常設されているわけではありません。



テレビはCG確定!現地は大会によってレーザー投影もあるんだ!
選手はラインをどうやって把握している?
ここが一番の疑問ポイントですよね。
結論から言うと――
① スタート前に数字で把握
選手はスタート台で、
- 電光掲示板
- コーチからの無線指示
- 公式表示
で正確なto beat距離を知っています。
「今は132m必要だぞ!」
という具体的な数字が共有されています。
② ジャンプ中は視覚+感覚
レーザー投影がある大会では、
着地斜面に見える緑ラインを視認できます。
ただし、ジャンプは時速90km近いスピード。
空中で細かく距離計算しているわけではなく、
「あの辺りまで伸ばせば届く」
という感覚的な目標として使っていると言われています。
レーザーがない大会では、
あくまで数字と経験値で判断します。



選手は“数字+感覚”。レーザーはあくまで補助なんだ!
なぜプロジェクションマッピングじゃないの?
よくある誤解がこれ。
❌ プロジェクションマッピング
❌ 巨大プロジェクター
❌ VR表示
雪面は光が拡散しやすく、通常のプロジェクターでは鮮明に映りません。
レーザーは指向性が強く、
霧や降雪下でも比較的視認性を保てるのが強みです。
そのため、もし現地表示を行う場合は
レーザー方式が最適とされています。



プロジェクターじゃ雪に負ける!だからレーザーなのか!
技術の導入はいつから?
to beatのCG表示自体は2010年代前半から本格化。
レーザー投影技術が注目されたのは
2013年前後のワールドカップシリーズからです。
観客が
- 「今超えた!」
- 「あと少し!」
と直感的に分かるため、エンタメ性が向上。
五輪大会でも採用例があり、
現在では“おなじみの演出”になっています。



2010年代から進化!観客を盛り上げる演出だった!
緑ラインが見えない映像があるのはなぜ?
着地リプレイで線が見えないこと、ありますよね。
これは
- カメラ角度
- 光の反射方向
- CG合成の有無
によるもの。
特に斜め上からの映像では、
レーザー光がカメラ方向に反射せず、見えにくくなります。
テレビで見える=必ず現地で見えている
とは限らない、というのがポイントです。



映像にない=消えたわけじゃない!角度の問題なんだ!
まとめ:to beatラインの真相
スキージャンプのto beatラインは、
✔ テレビではCG表示
✔ 大会によっては現地でレーザー投影
✔ 選手は事前に数字を把握
✔ 空中では感覚+視覚で調整
という仕組みです。
仕組みを知ると、
ジャンプ中の「あと1m!」がよりドラマチックに見えてきます。
次に中継を見るときは、ぜひ注目してみてください。



仕組みを知ったら、次のジャンプが何倍も面白くなる!








